【日本酒レビュー】アートを飲む。新澤醸造店「EXPO 2025 VI」が魅せる、究極の透明感とメロンの余韻

今夜の「孤高の晩酌」は、宮城県大崎市・新澤(にいざわ)醸造店が手がける特別な一本、**「EXPO 2025 VI【Study / 大阪関西国際芸術祭】純米大吟醸」**を紐解きます。

「伯楽星(はくらくせい)」や「あたごのまつ」で知られ、世界一精米(0.85%)を成し遂げるなど圧倒的な技術力を誇る新澤醸造店。

その技術が、2025年大阪・関西万博に向けたアートプロジェクトと融合しました。ラベルに宿る芸術性と同様に、中身のお酒もまた、緻密に設計された「飲むアート」でした。

味わい:静寂の中に光るメロンの雫。どこまでも「綺麗」な設計

新澤醸造店が掲げる「究極の食中酒」の哲学が、この限定酒にも息づいています。

  • ファーストインパクト: 驚くほど澄んだ口当たり。雑味を一切排除した水の如き透明感があり、洗練された「綺麗さ」が第一印象として突き抜けます。
  • フレーバー: 飲み進めると、奥底から微かなメロン感がふわりと漂います。決して派手すぎず、上品で気品ある果実のニュアンスです。
  • 余韻: 終盤にかけて、心地よい苦味の余韻と適度なアルコール感が訪れます。これが味わいに立体感を与え、ただ「綺麗」なだけで終わらせない、お酒としての力強さを生んでいます。

まさに、キャンバスに一筆書きされたような、潔くも美しい一連の流れ。一人の夜にじっくりとその「余白」を楽しみたくなる味わいです。


スペック詳細

アートを支える、新澤醸造店の精密な醸造スペックです。

項目内容
銘柄名EXPO 2025 VI【Study / 大阪関西国際芸術祭】
酒蔵新澤醸造店(宮城県・大崎市)
精米歩合50%
アルコール分15度
特定名称純米大吟醸酒
原材料米(国産)、米麹(国産米)

このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説

「孤高の晩酌」を文化的な時間に変える、このお酒の背景を深掘りします。

1. アートと日本酒の交差点

このお酒は「大阪関西国際芸術祭」の一環として、アートの力で万博を盛り上げるプロジェクトから誕生しました。新澤醸造店は、その高い品質管理と洗練された酒質が認められ、世界へ発信する「日本の顔」として選ばれたのです。

2. 「糖度」を徹底管理した究極の透明感

新澤醸造店は、日本一「糖度」の管理に厳しい蔵と言っても過言ではありません。この「EXPO 2025 VI」でも、甘みを「糖」として残すのではなく、「旨味の広がり」として表現しています。テイスティングで感じた「澄んだ口当たり」は、計算し尽くされた発酵管理の賜物です。

3. 「扁平精米」が生む、雑味のないキレ

50%という精米歩合以上のクリアさを感じるのは、同蔵がこだわる「扁平(へんぺい)精米」の影響かもしれません。お米の形を活かして削ることで、雑味の元となるタンパク質を効率よく除去。これにより、苦味の余韻さえも「心地よいアクセント」として機能させています。

まとめ:孤高の晩酌、今夜のペアリング

「究極の食中酒」を標榜する蔵のお酒ゆえ、食事との相性は無限大ですが、その透明感を活かすなら繊細な料理がおすすめです。

  • 真鯛の昆布締め(お酒の透明感と、昆布の旨味が同調します)
  • 季節の野菜の天ぷら(塩)(微かなメロン感が、山菜などのほろ苦さと合います)
  • 湯豆腐(シンプルだからこそ、お酒の綺麗さが際立ちます)
  • カマンベールチーズ(フレッシュタイプ)

アート性の高いラベルを眺めながら、自分だけの空間で静かにグラスを傾ける。

それは、贅沢な「自己対話」の時間。2025年という未来に想いを馳せながら、この計算し尽くされた「美」を味わってみてください。


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