【日本酒レビュー】大手メーカーの本気を見た。月桂冠の最高峰「鳳麟」が放つ熟れたメロンの品格
今回は、日本で酒を飲む人なら知らない人はいないであろう京都・伏見の巨人、月桂冠から、プレミアムラインの**「鳳麟(ほうりん) 山田錦 純米大吟醸」**をご紹介します。
「月桂冠=パック酒やカップ酒」というイメージを持っている方にこそ飲んでほしい一本。
スーパーや百貨店で手に入る身近な存在でありながら、その中身は精米歩合40%の山田錦を使った、驚くほどハイスペックな純米大吟醸です。その実力を確かめてみました。
テイスティングノート
味わい:京都・伏見らしい「女酒」の柔らかさと、完熟メロン
黒と金を基調とした重厚なボトルから注ぐと、期待通りの優雅な香りが広がります。
* ファーストインパクト: 口当たりは非常に滑らかで、甘い口当たりが優しく舌を包み込みます。京都・伏見の酒らしい、角のない丸い味わいです。
* フレーバー: 口の中で膨らむのは、**「熟れたメロン」**のようなリッチな吟醸香。仄かな酸味が裏方として支えているため、甘みが上品に際立ちます。
* 余韻: 飲み込んだ後にはやや苦味の余韻が残り、ダレることなくスッと消えていきます。
派手すぎず、かといって地味ではない。毎日飲んでも飲み疲れない「完成されたバランス」を感じます。
スペック詳細
今回頂いたボトルのデータはこちらです。
銘柄名:鳳麟 山田錦 純米大吟醸
酒蔵:月桂冠(京都府・伏見)
原料米:山田錦 100%
精米歩合:40%
アルコール分:16度
特定名称:純米大吟醸酒
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説
ナショナルブランドだからと侮るなかれ。「鳳麟」の凄さを3つのポイントで解説します。
1. 酒蔵について:月桂冠
* 所在地: 京都府京都市伏見区
* 創業: 1637年(寛永14年)
創業380年を超える、日本を代表する酒蔵です。
京都・伏見の水はミネラルバランスの良い「中硬水(軟水に近い)」で、この水で仕込む酒はきめ細かく柔らかい口当たりになることから、灘の「男酒」に対して**「伏見の女酒」**と呼ばれます。
「鳳麟」の甘く優しい口当たりは、まさにこの伏見の水の個性を体現しています。
2. 贅沢な「精米歩合40%」
一般的な純米大吟醸は精米歩合50%が多い中、このお酒は**40%**まで磨き込んでいます。
酒米の王様「山田錦」を半分以下になるまで削り、中心部の心白(しんぱく)のみを使用。これにより、雑味が極限まで抑えられ、テイスティングノートにある「熟れたメロン感」のようなクリアで華やかな香りが生まれます。
3. 「鳳麟(ほうりん)」の名に込められた意味
伝説上の瑞鳥「鳳凰(ほうおう)」と、聖獣「麒麟(きりん)」から一文字ずつ取って名付けられました。
月桂冠の中でも特に優れた酒質のものにしか冠されない特別な名称であり、贈答用としても長く愛されているロングセラー商品です。どこでも買える安心感と、専門店顔負けのクオリティを両立している点は、さすが大手メーカーの底力と言えます。
まとめ:どんな料理に合う?
「甘い口当たり」と「上品な香り」を持つため、素材の味を活かした和食、特に京都らしい料理との相性が抜群です。
* 湯豆腐(昆布出汁の旨味と、伏見の柔らかい酒は最高の相性)
* 白身魚の昆布締め
* 京漬物(千枚漬けなど)
* 鱧(ハモ)の湯引き 梅肉添え
冷やしてワイングラスで香りを楽しむのがおすすめですが、常温に近づくとお米のふくよかな甘みがさらに増し、食中酒としての深みが出ます。
「久しぶりに大手の酒を飲んでみるか」という気分の時に、ぜひ手に取ってほしい実力派です。










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