船尾瀧 濃い生 特別本醸造 生原酒【群馬県 柴崎酒造】

【日本酒レビュー】度数19%の衝撃!群馬「船尾瀧 濃い生」が魅せるキレと飲みごたえ


今回は、群馬県吉岡町にある柴崎酒造から、季節限定の**「船尾瀧(ふなおたき) 濃い生 特別本醸造 生原酒」**をご紹介します。
商品名の「濃い生」という言葉と、ラベルの力強い文字。見るからに飲みごたえがありそうな一本ですが、実際に飲んでみると、単に濃いだけではない「キレの良さ」が光る玄人好みのお酒でした。


* 味わい:スッキリ感とガツンとくるアルコールの共演
グラスに注ぐと、とろりとした質感ではなく、意外にも透明感があります。口に含んだ印象は以下の通り。
* ファーストインパクト: 第一印象は驚くほどスッキリとした口当たり。とっつきやすさがあります。
* フレーバー: 飲み進めると、奥から**「微かな柑橘感」**が顔を出し、爽やかさを演出してくれます。
* 余韻: ここからがこのお酒の真骨頂。苦味の余韻とともに、強めのアルコール感がガツンと喉を刺激します。
最初はスルスル、後からドッシリ。このギャップがたまらない、硬派な辛口酒といった印象です。


スペック詳細
今回頂いたボトルのデータはこちらです。
銘柄名:船尾瀧 濃い生 特別本醸造 生原酒
酒蔵:柴崎酒造(群馬県)
原料米:国産米
精米歩合:60%
アルコール分:19度
特定名称:特別本醸造酒
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール


このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説
「濃い生」というネーミングの裏にあるスペックの秘密を解説します。
1. 酒蔵について:柴崎酒造
* 所在地: 群馬県北群馬郡吉岡町
* 創業: 1863年(文久3年)
* 代表銘柄: 「船尾瀧(ふなおたき)」
江戸時代末期から続く群馬の老舗蔵です。酒名の由来となっているのは、蔵の近くにある名瀑「船尾滝」。榛名山系の清冽な伏流水を仕込み水に使用しており、群馬県内では「辛口といえば船尾瀧」と言われるほど、キレの良い酒造りに定評があります。
2. 驚異の「アルコール分19%」
一般的な日本酒のアルコール度数は15〜16度ですが、こちらは19度。
これは、搾ったお酒に水を加えて度数を調整する「加水」を行わない**「原酒」**だからこその数値です。原酒ならではのパワフルな旨味とパンチ力が、テイスティングノートにある「強めのアルコール感」に直結しています。
3. あえての「本醸造」という選択
「純米酒」がもてはやされる昨今ですが、このお酒の良さは**「本醸造(醸造アルコール添加)」**である点にあります。
度数19度の原酒で純米だと、味わいが重くなりすぎて飲み疲れてしまうことがありますが、醸造アルコールを使用することで、キレと軽快さを出し、スッキリとした口当たりに仕上げています。「濃いのにキレる」魔法のバランスです。


まとめ:どんな料理に合う?
アルコール度数が高く、苦味によるキレがあるため、脂っこい料理の口直しとして最高のパフォーマンスを発揮します。
* もつ煮込み(群馬のソウルフードとの相性は最強です!)
* 天ぷらや唐揚げなどの揚げ物
* 脂の乗った焼き魚(サバやサンマ)
〜おすすめの飲み方〜
ストレートで強さを感じるのも良いですが、アルコール感が強すぎると感じる場合は、**「オン・ザ・ロック」**が超おすすめです。氷が溶けるにつれて度数が下がり、柑橘感がより際立って爽やかに楽しめます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です