【日本酒レビュー】長野最古の蔵・女性杜氏が奏でる「川中島幻舞 雄町」。パイン香るジューシーな魔法


今回は、長野県長野市・**酒千蔵野(しゅせんくらの)が醸す、入手困難な大人気銘柄「川中島 幻舞(かわなかじま げんぶ) 純米吟醸 雄町 しぼりたて 無濾過生原酒」**をご紹介します。


「幻舞」といえば、長野県で最初の女性杜氏となった**千野麻里子(ちのまりこ)氏が手がけるブランドとして有名です。


彼女が醸すお酒は、どれも華やかで透明感がありますが、今回レビューするのは、扱いが難しいとされる酒米「雄町(おまち)」**を使った限定酒。


「幻舞×雄町」の組み合わせは、柔らかな果実味と力強さが同居する、まさに魔法のような一本でした。

テイスティングノート

味わい:パインの香りと、雄町ならではのふくよかな抱擁
グラスに注ぐと、搾りたてならではのフレッシュな香気が立ち上ります。


ファーストインパクト: 口当たりは驚くほどシルキー。軟らかなパイン感がふわりと広がり、南国フルーツのような明るいニュアンスを感じます。

フレーバー: 幻舞らしい透明感の中に、仄かな甘味が上品に漂います。雄町特有の野暮ったさは皆無で、非常に洗練されたジューシーさです。

余韻: 後半には、雄町の個性が顔を出します。心地よい苦味の余韻と、原酒らしいアルコール感が全体をグッと引き締め、甘美な夢から覚めるようなキレを見せます。


「甘くてジューシー」なのに、最後は「大人の苦味」で締める。このギャップが飲み手を虜にします。

スペック詳細

今回頂いたボトルのデータはこちらです。

銘柄名:川中島 幻舞 純米吟醸 雄町 しぼりたて
酒蔵:酒千蔵野(長野県長野市)
原料米:雄町 100%
精米歩合:55%
アルコール分:16度
杜氏:千野 麻里子
仕様:無濾過生原酒
原材料:米(国産)、米麹(国産米)

このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説

なぜ「幻舞」はこれほどまでに熱狂的なファンを持つのか。その背景を深掘りします。


1. 長野最古の蔵と、女性杜氏のパイオニア
酒千蔵野は、戦国時代の1540年創業という、長野県内で最も古い歴史を持つ酒蔵です。川中島の合戦の際には、武田信玄にも酒を献上したという逸話が残るほど。
そんな歴史ある蔵で、新しい風を吹き込んだのが杜氏・千野麻里子さんです。
彼女の繊細かつ大胆な酒造りは「幻舞」というブランドを確立させ、現代のフルーティーな日本酒ブームを牽引する存在となりました。彼女のファン(通称:マリラー)が全国にいるのも納得の味わいです。


2. 「雄町(おまち)」を飼いならす技術
酒米の祖先といわれる「雄町」は、溶けやすく味が濃くなりすぎるため、扱いが難しい米として知られています。
しかし、千野杜氏の手にかかると、雄町の持つ「野性味」が、**「軟らかな旨味」**へと昇華されます。
テイスティングで感じた「パイン感」や「ジューシーさ」は、雄町のふくよかさを活かしつつ、幻舞らしい綺麗な酸でまとめた、技術の結晶と言えるでしょう。


3. 「しぼりたて無濾過生原酒」のライブ感
この時期だけの「しぼりたて」は、加水も火入れもしない、生まれたままの姿。
アルコール16度という飲みごたえと、フレッシュな苦味・渋味を含んだ複雑さは、生酒でしか味わえないライブ感です。開栓直後のフレッシュさも良いですが、数日経って空気に触れ、さらに甘味が開いてくる変化も「幻舞」の楽しみ方の一つです。

まとめ:どんな料理に合う?

「パインのような吟醸香」と「苦味のキレ」があるため、洋食や、素材の甘みを活かした料理と相性抜群です。


* 生ハムとフルーツ(メロンやイチゴ)(お酒のパイン感と同調して最高のマリアージュに!)
* 白身魚のカルパッチョ
* 海老の天ぷら(塩で)
* クリームチーズの味噌漬け


入手困難な「幻舞」の中でも、特にコアなファンが多い「雄町」。


もし飲食店や酒屋さんで見かけたら、迷わず注文・購入することをおすすめします。長野の歴史と女性杜氏の感性が織りなす、至福の時間をぜひ体感してください。

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