広島県の銘醸蔵、金光酒造。
「賀茂金秀(かもきんしゅう)」というブランドでモダンな酸を追求する一方で、漢字の「桜吹雪」は、蔵の伝統と王道の技術を継承するシリーズです。
今回ご紹介するのは、その「桜吹雪」の最上位に君臨する「出品仕込」。これは、蔵元が全国新酒鑑評会に「出品」することを目的として、一切の妥協を許さず醸した、いわば蔵の技術の最高到達点です。令和6年の金賞受賞が、その実力を証明しています。
テイスティング:ガス感と酸が織りなす、洗練されたトロピカル体験
「出品酒」にありがちな「香りが高いだけの酒」とは一線を画す、芯の通ったジューシーさに「結構好き」という感想も頷けます。
- アロマ(香り)派手すぎず、しかし確かな存在感を持って広がるのは、熟す前のフレッシュなメロンや白桃のような吟醸香。千本錦ならではの、上品でタイトな香調です。
- フレーバー口に含んだ瞬間の第一印象は、驚くほど洗練された細かなガス感。この微炭酸が、出品酒ならではの濃密な旨味を軽快に弾けさせます。
- 酸と甘味中盤から現れるのは、蔵元が得意とする鋭い酸味。この酸が、パッと明るいグレープフルーツのような柑橘感を演出し、その裏にある上品な甘味をより一層引き立てています。
- 余韻40%まで磨き抜かれた綺麗な酒質により、雑味は一切ありません。メロンのような優美な余韻を残しつつ、酸が潔くキレを演出する、完璧なフィニッシュです。
スペック詳細
| 項目 | 内容 |
| 銘柄 | 桜吹雪 純米大吟醸 出品仕込 |
| 蔵元 | 金光酒造(広島県東広島市黒瀬町) |
| 特定名称 | 純米大吟醸 |
| 原料米 | 広島県産 千本錦 100% |
| 精米歩合 | 40% |
| アルコール度数 | 15度 |
| 造り年度 | 2025BY |
ここが凄い!深掘りポイント
1. 地産米「千本錦」への信頼
原料米には、広島県が誇る酒米「千本錦(せんぼんにしき)」を100%使用。裏ラベルに「お米は私家の家宝です」と記すほど、蔵元はこの米の「タイトでキレのある酸」を信頼しており、その個性を40%精米で最大限に引き出しています。
2. 「出品仕込」というプレッシャーへの回答
鑑評会で金賞を獲るための酒造りは、温度管理や微生物のコントロールにおいて、まさに一瞬の気の緩みも許されない世界。そのプレッシャーの中で、テイスティングノートにある**「細かなガス感」**を残し、フレッシュさをキープしたまま出荷まで管理する技術力は、まさに金賞蔵の証明です。
おすすめペアリング:最高峰の酒には、最高峰の肴を
お酒のグレープフルーツのような酸味と、上品な甘味には、素材を活かした贅沢な一皿が寄り添います。
- 真鯛のカルパッチョ(カボスと岩塩)白身魚の甘みを酸味が引き立て、柑橘の香りがお酒の「メロン感」をよりフルーティーに強調します。
- フグの白子の天ぷらクリーミーな白子のコクをお酒の鋭い酸がスッキリと切り、細かなガス感が油を流します。
- 生ハムと洋梨(またはイチジク)生ハムの塩気がお酒の上品な甘みを浮き彫りにし、果実の甘酸っぱさが酒のフレーバーと完璧に同調します。
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