今回は、京都・伏見の巨人月桂冠が展開する実験的プロジェクト**「Gekkeikan Studio(月桂冠スタジオ)」から、注目の最新作「no.6」**をご紹介します。
スタイリッシュなボトルの裏ラベルには、**「日本酒を進化させる実験、第六弾。」**という力強いキャッチコピー。
実際に飲んでみると、その言葉に偽りなし。日本酒の常識を覆す「スモーキーさ」と「ウイスキー感」に驚かされました。月桂冠が本気で遊んだ、大人のための実験作をレポートします。
* 味わい:ウイスキーの香りと日本酒の旨み、そして「超辛口」
グラスに注ぐと色はクリアですが、漂う香りは完全に洋酒のニュアンスです。
* ファーストインパクト: 口当たりからスモーキーさが全開。燻製やウイスキーを思わせる独特の香ばしさが鼻を抜けます。
* フレーバー: しかし、口に含むとしっかりとした**「日本酒の旨み」が存在します。香りは洋風、味は和風というギャップがありつつ、「微かなウイスキー感」**が見事に調和しています。
* 余韻: 特筆すべきは、ラベルにもある通りの**「超辛口」。樽由来のパンチと苦味の余韻**、そしてアルコールのキレが、口の中を驚くほどドライに締めくくります。
甘さはほとんどなく、非常にハードボイルド。「アダルティ」という言葉がこれほど似合う日本酒も珍しいです。
裏ラベルの情報を元に詳細をまとめました。
銘柄名:Gekkeikan Studio no.6
酒蔵:月桂冠(京都府)
内容量:720ml
アルコール分:15度以上16度未満
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
製造年月:2025年11月
特徴:超辛口、アメリカンホワイトオーク樽材チップ使用
裏ラベルの記載から読み解く、このお酒のユニークな設計を解説します。
1. スモーキーさの正体は「アメリカンホワイトオーク」
この独特な香りの正体は、裏ラベルに明記されている**「アメリカンホワイトオーク樽材のチップ」**です。
通常、日本酒を木樽に入れると杉の香りの「樽酒」になりますが、こちらはバーボンやウイスキーの熟成に使われるオーク材のチップを使用。
これにより、日本酒でありながら、バニラやナッツ、そしてスモーキーな洋酒の香りを纏わせることに成功しています。
2. 「超辛口」×「樽のパンチ」
単に香りをつけただけではありません。ベースとなるお酒は**「超辛口」に設計されています。
甘みを削ぎ落としたドライな酒質に、オーク材のタンニンや香りが加わることで、ラベルにある通り「樽の強さがパンチを与えました」**という状態に。
甘ったるさが一切ないため、食中酒として飲み続けられるキレの良さがあります。
3. 温度帯で変わる表情
裏ラベルには、飲み方の指南もしっかり書かれています。
* 冷やして: シャープなキレと後味の良さが際立ちます。
* 常温〜ぬる燗: 本来の日本酒の旨みと、オークの香りがよりふくよかに広がります。
「幅広い温度帯で楽しめます」とのことですので、温度による香りの立ち方の違いを実験してみるのも一興です。
裏ラベルには**「爽やかな余韻が料理の油分を流し、ペアリングの楽しみをさらに深めます」**とあります。
この記述通り、脂っこい料理の後にこのお酒を流し込むと、口の中が驚くほどリセットされます。
* ステーキやローストビーフ(牛肉の脂とオーク香は相性抜群)
* 燻製ナッツやチーズ
* 中華料理(油をスパッと切ってくれます)
* ビターチョコレート(ウイスキー感覚で!)
「日本酒はちょっと苦手かも」というウイスキー派の方にも、ぜひ試していただきたい一本。
月桂冠の本気の「実験」、夜の相棒として楽しんでみてはいかがでしょうか。