【日本酒レビュー】アルコール5%の純米大吟醸!?聖酒造「KANTO NO HANA dizə’ːrt」は、大人のための飲むアップルパイ

今回は、群馬県渋川市の聖(ひじり)酒造から、日本酒の常識を完全に無視した(褒め言葉)、衝撃的な一本**「KANTO NO HANA dizə’ːrt(デザート) 純米大吟醸」**をご紹介します。


商品名の「dizə’ːrt」は、発音記号で**「dessert(デザート)」の意味。


その名の通り、食後に楽しむために設計されたお酒ですが、スペックを見て二度見しました。
「精米歩合35%(超高精白)」なのに「アルコール5%」。


普通ならあり得ないこの数値の裏には、「酒母(しゅぼ)搾り」**という禁断の製法が隠されていました。

味わい:日本酒度-100超え!リンゴ酸が弾ける大人のレモネード

グラスに注ぐと、とろりとした粘性はなく、色合いはクリスタルのように澄んでいます。


* ファーストインパクト: 口に含んだ瞬間、脳が混乱するほどの芳醇な酸味と旨味! 日本酒というよりは、濃縮された「高級リンゴジュース」や「大人のレモネード」のような甘酸っぱさです。


* フレーバー: 鼻に抜ける香りは、M310酵母由来の華やかなカプロン酸エチル系(赤リンゴやデリシャスリンゴ)。そこに微かなガス感が加わり、甘さを爽やかに切ってくれます。


* 余韻: アルコール5%なので、アルコール感は皆無。低アルジューシーな果実味が口いっぱいに広がり、心地よい酸味の余韻と共にフェードアウトします。


「甘い」と言っても、ベタつく甘さではなく、突き抜けた酸が支える「爽快な甘さ」です。

スペック詳細

今回頂いたボトルのデータに、調査した詳細情報を追記しました。

銘柄名:KANTO NO HANA dizə’ːrt(デザート) 純米大吟醸
酒蔵:聖酒造(群馬県・渋川市)
精米歩合:35%
アルコール分:5%(原酒)
日本酒度:約 -100
酸度:約 7.0
酵母:M310
仕様:酒母搾り、あらばしり
原材料:米(国産)、米麹(国産米)

このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説

なぜ「35%磨き」で「5%」のお酒ができるのか? その秘密を解説します。


1. 禁断の製法「酒母搾り(しゅぼしぼり)」
通常、日本酒は「酒母(スターター)」を作った後に、水や米を足して「醪(もろみ)」にし、アルコール16度前後まで発酵させます。
しかし、このお酒は**「酒母の段階で搾ってしまった」**もの。
酒母は酵母が増殖している最中なので、糖分がたっぷりと残っており(だから日本酒度-100!)、酸度も非常に高い(通常の酒の5倍以上!)。
この「発酵の途中」を瓶詰めすることで、**アルコール5%**という低さと、爆発的な甘酸っぱさを実現しています。


2. 「35%精米」の贅沢すぎる使い方
酒母搾りは、未発酵の米の味が残りやすいため、雑味が出やすいリスクがあります。
そこで聖酒造は、なんと**精米歩合35%**という大吟醸クラスまで米を磨きました。
雑味の原因となるタンパク質を極限まで削ぎ落とし、綺麗なデンプン質だけを酒母にする。この贅沢すぎる設計のおかげで、濃厚なのに雑味のないクリアな「デザート」が完成したのです。


3. 「dizə’ːrt」の名の通り、食後酒の完成形
多くの「低アルコール日本酒」が食中酒を目指す中、このお酒は振り切って**「食後酒(デザート酒)」**としての地位を確立しています。
甘味と酸味のバランスが、貴腐ワインやアイスワインに匹敵するため、食事の締めにこれだけで満足できるポテンシャルを持っています。

まとめ:どんな料理に合う?

「強烈な酸味」と「甘味」があるため、通常の和食には合いません。スイーツやフルーツと合わせるのが正解です。


* バニラアイスクリーム(お酒を少し垂らして「アフォガード風」に!)
* フルーツタルト(ベリー系や柑橘系の酸味とリンクします)
* ブルーチーズ(塩気と甘味のコントラストが最高)
* アップルパイ


キンキンに冷やして、シャンパングラスで飲むのがおすすめ。


日本酒が苦手な方や、新しい味を探している玄人の方にこそ飲んでほしい、群馬が生んだ「飲む宝石」です。

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