今回は、日本酒ファンなら思わず二度見してしまう、長野県の夢のコラボレーション酒**「井筒長(いづつちょう)✕大雪渓(だいせっけい) 純米吟醸 十和(とわ)」**をご紹介します。
佐久穂町の老舗・**黒澤酒造(井筒長)**と、池田町の雄・大雪渓酒造。
エリアの異なる二つの名門蔵が手を取り合い、一つのタンクで醸された(あるいはブレンドされた)この「十和」。
単なる話題作りではありません。実際に飲んでみると、長野酒らしい「リンゴのような果実味」と、雪国ならではの「厚みのある旨味」が見事に調和した、感動的な一本でした。
テイスティングノート
味わい:微発泡が運ぶリンゴの香りと、冬に沁みるリッチな旨味
グラスに注ぐと、うっすらと気泡が付きます。口に含むと、長野の美しい風景が浮かぶような味わいです。
ファーストインパクト: 口当たりは非常に甘やか。そこに微かなガス感が加わり、甘さをダレさせず、フレッシュで軽快なリズムを生み出しています。
フレーバー: 鼻に抜ける香りは、長野酒の代名詞とも言える**「りんご感」**。蜜たっぷりの赤リンゴのような、フルーティーで優しい吟醸香です。
余韻: 後半にグッと現れるのは、厚みのある旨味。フルーティーなだけで終わらず、お米のコクがしっかり残るため、満足度が非常に高いです。
「爽やかさ」と「濃さ」のバランスが絶妙。これぞコラボレーションの相乗効果と言えるでしょう。
スペック詳細
今回頂いたボトルのデータはこちらです。
銘柄名:井筒長✕大雪渓 純米吟醸 十和(とわ)
製造元:黒澤酒造(長野県佐久穂町)
コラボ蔵 :大雪渓酒造(長野県池田町)
精米歩合:59%
アルコール分:16度
特定名称:純米吟醸酒
原材料:米(長野県産)、米こうじ(長野県産米)
このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説
なぜこのコラボが実現したのか、そして味わいの背景にある「長野らしさ」について解説します。
1. 「黒澤酒造(井筒長)」×「大雪渓酒造」の化学反応
このお酒の最大の魅力は、異なる個性を持つ二つの蔵の融合です。
* 黒澤酒造(井筒長): 千曲川のほとりで、伝統的な「生酛(きもと)造り」を得意とし、骨太で旨味の強い酒を醸す実力派。
* 大雪渓酒造: 北アルプスの麓で、「毎日飲める美味しい酒(旨い酒)」を追求し、キレのある爽やかな酒質に定評がある蔵元。
テイスティングで感じた「厚みのある旨味(黒澤要素)」と「爽やかなりんご感・キレ(大雪渓要素)」は、まさに両蔵のDNAが「十和(調和)」した結果と言えます。
2. 「十和(とわ)」に込められた意味
商品名の「十和」には、「足して和を生む(十和)」という思いが込められています。
また、精米歩合が59%**という少し珍しい数字なのもポイント。60%(吟醸のライン)よりも少し磨くことで、雑味を抑えつつ、米の個性を残す絶妙なポイントを突いています。
3. 長野県産米と「リンゴ酸」の関係
原材料が「長野県産」とある通り、長野の酒米(ひとごこち、美山錦など)は、長野で開発された「アルプス酵母」などと組み合わせることで、**カプロン酸エチル(リンゴ様)**の香りを綺麗に出しやすい特徴があります。
このお酒の「甘い口当たり」と「リンゴ感」は、長野のテロワール(風土)そのものです。
まとめ:どんな料理に合う?
「厚みのある旨味」と「ガス感」があるため、長野の郷土料理や、少し油脂分のある料理と合わせると最高です。
* 信州サーモンの刺身・カルパッチョ(サーモンの脂とリンゴの香りは鉄板!)
* 豚肉の味噌漬け焼き(信州味噌のコクとお酒の旨味が同調します)
* 野沢菜の油炒め
* 鶏肉のクリーム煮
冷酒でガス感を楽しみながら飲むのがおすすめですが、温度が上がってガスが抜けてくると、「旨味」がさらに開いて別の表情を見せてくれます。
長野の酒造りのレベルの高さと、蔵同士の絆を感じられる一本。見かけたら即買い推奨の限定酒です!









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