今夜の「孤高の晩酌」は、新潟県佐渡市・逸見(へんみ)酒造の**「純米生酒 至(いたる)」**を独り占めします。
かつて某有名グループのリーダーが絶賛したことで一躍入手困難となった「至」ですが、そのブームが落ち着いた今こそ、じっくりと向き合いたい実力派。派手なスペックに頼らず、飲む人の心に寄り添うような「素朴でいて洗練された」味わいをレポートします。
味わい:甘い入り口から、パインとミルクが溶け合う至福
新潟の酒=スッキリ辛口、というイメージを心地よく裏切ってくれる個性派です。
- ファーストインパクト: 期待を裏切らない甘い口当たり。とろりとした質感とともに、お米の濃密なエキス分が優しく舌を包み込みます。
- フレーバー: その甘味の中から、瑞々しい仄かなパイン感が顔を出します。この南国フルーツのような爽やかさが、重たさを感じさせないアクセントになっています。
- ニュアンス: 特筆すべきは、中盤に感じるややミルキーな風味。生酒らしいフレッシュさと、お米の旨味が混ざり合い、練乳を思わせるような柔らかなコクを感じさせます。
- 余韻: 最後はしっかりと苦味の余韻。これが「結構好き」と思わせるポイント。甘さだけで終わらせず、晩酌の締めくくりとしてしっかりとした満足感を残してくれます。
「優しくて、少し甘えたい夜」。そんな気分のときに最高のパフォーマンスを発揮してくれる一杯です。
スペック詳細
佐渡の風土が生んだ、バランスの取れた純米生酒です。
| 項目 | 内容 |
| 銘柄名 | 純米生酒 至(いたる) |
| 酒蔵 | 逸見酒造(新潟県・佐渡市) |
| 精米歩合 | 60% |
| アルコール分 | 15度 |
| 特定名称 | 純米酒 |
| 仕様 | 生酒 |
| 原材料 | 米(国産)、米こうじ(国産米) |
このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説
「孤高の晩酌」をより深く味わうために、逸見酒造のこだわりを深掘りします。
1. 佐渡で最も小さな蔵の「手造り」
逸見酒造は、日本酒の名産地・佐渡島の中でも非常に規模の小さな酒蔵です。「機械に頼りすぎず、手で触れ、目で見て醸す」という真摯な姿勢が、この「至」の持つミルキーで柔らかな質感に繋がっています。
2. 「淡麗辛口」の地で貫く「芳醇」
新潟酒の主流である淡麗辛口とは一線を画し、「お米の旨味」を主役にした造りを続けています。テイスティングで感じたパイン感やミルキーなコクは、お米の甘みを丁寧に引き出した証。トレンドに流されない「至」独自の立ち位置が、多くのリピーターを生んでいます。
3. 生酒ならではの「活き」
火入れ(加熱処理)をしない生酒の状態で瓶詰めされているため、酵母が作り出したフレッシュなガス感や、生命力あふれる旨味がダイレクトに伝わります。一口ごとに「生きているお酒」を飲んでいる実感が湧いてくるはずです。
まとめ:孤高の晩酌、今夜のペアリング
ミルキーな旨味とパインの酸味があるため、少しコクのある料理や、クリーミーな食材との相性が抜群です。
- ホタテのバター焼き(貝の旨味とバターのコクが、お酒のミルキーさと完璧に調和します)
- カマンベールチーズ(黒胡椒を振って)(チーズのクリーミーさをパイン感が爽やかに流します)
- 鶏のクリーム煮
- 里芋の煮転がし
しっかり冷やして、まずはそのフレッシュさを楽しみ、その後は常温に近づけながらお米の膨らみを味わう。
佐渡の荒波に想いを馳せながら、静かな夜をこの「至」とともに過ごす。それは、家飲み派にだけ許された至高の贅沢です。










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