【日本酒レビュー】技術の勝利。新潟・高千代「巻機 RAIMEI」がマイクロバブルと扁平精米で描く鮮烈なリンゴ感

今回は、新潟県南魚沼市の高千代酒造から、地元で愛される銘柄の限定酒**「巻機(まきはた) 無ろ過生酒 RAIMEI(らいめい)」**をご紹介します。


高千代酒造といえば、ひらがなの「たかちよ」シリーズ(果実系)が大ブレイク中ですが、この「巻機」は、日本百名山の一つ「巻機山」の名を冠した硬派な地元ブランド。


しかし、今回いただいた「RAIMEI」は、その名の通り「雷鳴」の如くインパクトのある一本。ラベル裏に書かれた技術スペックにも、蔵の並々ならぬこだわりが詰まっていました。

テイスティングノート

味わい:蜜入りリンゴのような旨味と、最新技術が生むキレ
口に含んだ瞬間、従来の「淡麗辛口」な新潟酒のイメージが良い意味で崩れ去ります。


* ファーストインパクト: まず感じるのは、芳醇な酸味と甘味。とろりとした密度があり、非常にジューシーです。


* フレーバー: 口いっぱいに広がる香りは、まさに**「りんご感」**。それも青リンゴではなく、蜜がたっぷり入った赤リンゴのような濃厚な果実味です。


* 余韻: 甘やかで終わるかと思いきや、後半は苦味の余韻が全体を引き締め、スパッとキレのある後味で消えていきます。


濃厚なのに、飲み込んだ後は綺麗に消える。この「引き算の美学」が素晴らしいです。

スペック詳細

今回頂いたボトルのデータはこちらです。

銘柄名:巻機 無ろ過生酒 RAIMEI
酒蔵:高千代酒造(新潟県)
原料処理:扁平精米、マイクロバブル洗米方式
アルコール分:16度
仕様:無ろ過生酒
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)

このお酒の「ここ」が凄い!深掘り解説

このお酒の美味しさは、偶然ではなく「技術」によって作られています。ラベルにある聞き慣れない用語を解説します。


1. 酒蔵について:高千代酒造
* 所在地: 新潟県南魚沼市
* 創業: 1868年(明治元年)
* 代表銘柄: 「高千代」、「巻機」、「たかちよ」
豪雪地帯・南魚沼で、「魚沼の米・水・人」にこだわった酒造りを続ける蔵元です。
近年は「豊醇無盡(ほうじゅんむじん)」をテーマに掲げ、新潟らしいキレがありつつも、旨味がたっぷり乗ったお酒を追求しています。


2. 「扁平精米(へんぺいせいまい)」の威力
ここが一番のポイントです。
通常、お米を削る(精米する)と丸くなりますが、これだと雑味の原因となるタンパク質が残りやすいという課題がありました。
「扁平精米」は、お米の形(楕円)を保ったまま表面を削る最新技術。これにより、同じ精米歩合でも、通常の精米より圧倒的に雑味(タンパク質)を除去できます。
このお酒の「透明感のある甘み」や「キレの良さ」は、この技術によって雑味が削ぎ落とされた結果なのです。


3. 「マイクロバブル洗米」
お米を洗う工程で、微細な泡(マイクロバブル)を含んだ水を使用しています。
米の表面の細かい汚れやヌカを徹底的に落としつつ、お米への吸水を均一にする技術です。
「扁平精米」と「マイクロバブル」。この2つのハイテク処理によって、原酒の濃さがありながら、後味が重くならない「魔法のバランス」が実現しています。

まとめ:どんな料理に合う?

「芳醇なリンゴ感」と「キレ」のハイブリッドなので、和食だけでなく洋食にも合わせやすい万能選手です。


* 豚肉の生姜焼き(お酒の甘味と豚の脂がマッチします)
* サーモンのムニエル
* カマンベールチーズのフライ
* 新潟名物・へぎそば(最後のキレが蕎麦の喉越しと合います)


「RAIMEI(雷鳴)」という名前に負けない、衝撃的な美味しさと技術力が詰まった一本。
新潟のお酒は淡麗辛口だけじゃない、ということを証明してくれる、新時代の新潟酒です。

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