今夜の「孤高の晩酌」は、酒米「雄町(おまち)」の故郷、岡山県備前市・難波(なんば)酒造から、その名を冠した一本**「和心(わしん) 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒」**を開栓します。
「雄町」といえば、数ある酒米のルーツとも言われる、力強くもふくよかな味わいが特徴。
その雄町のポテンシャルを「無濾過生原酒」という最もピュアな姿で引き出した「和心」は、芳醇な香りと、キレのある苦味が織りなす、まさに「結構好き」と唸ってしまう魅惑的な一杯でした。
グラスに注ぐと、無濾過生原酒らしい力強い香りが立ち上ります。
ファーストインパクト: 口に含んだ瞬間、とろりとした舌触りとともに、芳醇な酸味と甘味が一体となって押し寄せます。雄町らしい、包み込むようなふくよかさです。
フレーバー: 鼻に抜ける香りは、熟したパイン感。南国のフルーツを思わせるトロピカルなアロマが、口内を華やかに満たします。
余韻: ここからが「雄町」の醍醐味。甘美な香りの後に、強めの苦味の余韻がじんわりと広がり、全体をギュッと引き締めます。この苦味が、甘さを単調に終わらせず、奥行きと複雑性を与えています。
アルコール感: アルコール分17度以上18度未満というスペック通り、原酒ならではのしっかりとしたアルコール感が、全体のボディを力強く支えます。
「甘いのに、ただ甘いだけじゃない」。この複雑なバランスが、一人の晩酌をより深く、贅沢な時間へと誘います。
家飲みでの安心感を与える、確かなスペックです。
銘柄名:和心 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒
酒蔵:難波酒造(岡山県・備前市)
原料米:岡山県産 雄町 100%
精米歩合:55%
アルコール分:17.0度以上18.0度未満
特定名称:純米吟醸酒
仕様:無濾過生原酒
原材料:米(国産)、米こうじ(国産米)
「孤高の晩酌」を格上げする、難波酒造のこだわりを深掘りします。
1. 「雄町」の聖地・岡山が誇る難波酒造
難波酒造は、酒米「雄町」のルーツである岡山県で、その雄町の可能性を追求し続けている蔵元です。雄町は、現在多くの酒米の親となった、混血のない**「原生種」**。栽培が難しく「幻の米」と呼ばれた時代もありましたが、その独特のふくよかな旨味と、熟成による変化の面白さに魅せられた酒蔵やファンが多い酒米です。
2. 精米歩合55%が引き出す「雄町」の旨味
精米歩合55%という数値は、吟醸酒の中でも「米の旨味」と「吟醸香」のバランスを狙った絶妙なラインです。雄町は米粒が大きく、溶けやすい性質を持っていますが、難波酒造はこれを丁寧にコントロールすることで、テイスティングで感じた「パイン感」のような華やかさと、雄町本来の「厚みのある旨味」を見事に両立させています。
3. 「無濾過生原酒」の力強いパッション
「無濾過生原酒」は、搾りたてのフレッシュな状態をそのまま瓶詰めした、いわば”生きた”日本酒。加水や火入れをしていないため、原酒ならではの力強い旨味と、アルコールの迫力をダイレクトに感じられます。この「和心」も、雄町の持つパッションを余すところなく表現した、生命力あふれる一杯と言えるでしょう。
まとめ:孤高の晩酌、今夜のペアリング
「芳醇なパイン感」と「しっかりとした苦味のキレ、アルコール感」があるため、少し濃厚な料理や、旨味の強い食材と合わせるのがおすすめです。
豚の角煮(雄町特有のふくよかさが、豚の脂と煮汁の甘辛い旨味を包み込みます)
カマンベールチーズ(蜂蜜がけ)(甘味と塩味、苦味のコントラストが生まれます)
レバーパテやフォアグラソテー
鰻の蒲焼き(タレの甘みと酒の苦味が絶妙な調和を見せます)
キンキンに冷やしてパインのような香りを強調するのも良いですが、少し温度が上がると、雄町本来の複雑な旨味と苦味のバランスがさらに開いてきます。ぜひワイングラスでゆっくりと、このお酒の表情の変化を楽しんでみてください。